まさか路上で披露宴!?
なんと上半身裸のお姉さんが登場!?
台湾人の私が、子供の頃から参加してきた台湾の披露宴の秘話をまとめて暴露します!
披露宴で台湾人が本当に披露したいの主催者の実力!
新婚の幸せな気持ちではありません!
6000人超えの祭りのような披露宴。
路上で行う披露宴。
日本と違うところ、
気になるご祝儀の金額・服装・お料理・しきたりなど、
これですべてがわかります!
はじめに
日本では、「結婚式(挙式)」>「披露宴」>「二次会」の流れが多いと言われていますが、
台湾では基本「披露宴」しかありません。
結婚式はキリスト教の方なら参加できるかもしれません。
二次会は有名人、超お金持ちにとって普通かもしれませんが、一般的ではありません。
規模感
日本の披露宴に招待される賓客はだいたい50~90人と言われていますが、
台湾ではなんと200人以上(20テーブル)がスタンダードです!

なぜなら、台湾の披露宴は新郎新婦の結婚を披露する場でもありますが、
新郎新婦の親の実力を披露する土俵でもあります!


披露したいものが…(^-^;)
「実力を披露する?」
と多くの日本人にとっては理解しにくい考え方ですが、
今でも多くの台湾人(主に40代以上)にとって、
「披露宴の人数が少ない = 人脈がない = 実力がない」ため、
自分の子供の披露宴となると、どうしても人を集めたくなります。
一般人が200人を集めるために、
自分の友達(知り合い)と付き合いの親戚以外、
今まであったこともない親戚を招いたり、親戚の親戚を招いたりすることもよくあります。

「この人だれ?」「多分お父さんが呼んだ親戚だろう」と
自分の披露宴で何回も思った。( ̄□ ̄;)
会場
日本の披露宴の会場は、教会・迎賓館・ホテルなどが多いですが、
台湾ではホテルと路上の2択です。
路上!?と思う人が多いかもしれませんが、
とにかくたくさんの人を集めたいけど近くに大きなホテルがないという人情の溢れるところでは、
むろし路上のほうが合理的です。
路上式
路上の披露宴は人口の多い都市では今ほとんど見られませんが、
地方ではまだまだ人気です。
その一つの理由は、人数が青天井です。
注:道路の申請許可が下りれば ( ̄∀ ̄)
例えば以下2017年の写真をご覧ください。


農業大県の嘉義(かぎ)県の県議員が結婚そのもの自分の実力を披露する為に、
なんと6800人(570テーブル)も参加できる披露宴を開催しました!!!
しかもご祝儀を受け取らないと宣言して、県民なら誰でも参加できます。

(((゜Д゜;)))

引用元:ETtoday新聞
路上の披露宴のもう一つ魅力的なところは、
料理のコスパが良いことです。

場所代はほぼタダなので、参加者へのおもてなしは全部食材に注ぎます。
カニ、車エビ、カラスミなど、普段食べられない高級食材があふれます。
日本では考えにくい路上式ですが、
台湾では議員の保証(?)がつくほどのスタンダードです。

ホテル式
路上の披露宴は地方では非常に人気ですが、
台北など人口の多い大都市では交通渋滞となるので、現実的ではありません。
また、「路上式の披露宴が恥ずかしい」と考える若者も少なくありません。
台湾のホテルの会場は以下御覧の通り、日本の会場と大して変わりません。



ただ人数が3倍 ( ̄▽ ̄)
ご祝儀
最低金額
気になるご祝儀ですが、
1200台湾元(約5000円)が最低ラインと言えます。
披露宴1テーブルのコストからの逆算です。
台湾の一般的なホテルでは、最低1萬台湾元(約4万円)です。

1テーブル10人が座り、
1人ずつ1200元のご祝儀をもらえれば、赤字の心配がありません。
しかし、
台北中心の高級ホテルなら、
1テーブル約3萬~6萬台湾元(約12万~24万円)なので、
ご祝儀は最低3600台湾元(約1万5千円)を用意した方がよいでしょう。

補足
その他考えられる金額は以下です:
- 1600元、1800元
- 2000元、2200元、2600元、2800元
- 3200元、3600元
- 6600元
- 数字4は絶対に入れない
- 奇数は好ましくない傾向
数字「4」の中国語の発音は「死」に近いので、縁起のない数字です。
(日本も同じでしょうか)
また、結婚はお二人(偶数)のことなので、
一部の人にとって、奇数は好ましくないです。
(離婚と連想してしまいます)

参加者の服装
参加者の服装は路上式・ホテル式によって全然違います。
路上式
写真のように、カジュアル(すこしワイルド)です。
(子供はTシャツでOK)
なぜなら、暑いです。
特に南部の地方では、1月の昼間は20℃以上、
夏は日本ではあまり感じられない蒸し暑さが特徴です。
「エアコンのない外で2時間ほど座れるような服装を着よう」とみんな考えます。
ホテル式の服装で行くと非常に目立ちます。
台湾の路上式の披露宴に参加するなら、
日本の夏の普段着で行きましょう。

ホテル式
引用元:永恆記憶團隊HP 引用元:WEDDINGS 新娘物語
ホテルの場合、男性の服装はジャケットやスーツが多くなりますが、
POLOシャツで出席する人もいるでしょう。
日本人より個性的な台湾人(良くも悪くも)が多く出席する披露宴なので、
自分にとって失礼ではない、自分の好みを出せる服装で大丈夫です。
お料理
1人1皿ではない
台湾の披露宴でのお料理は、
テーブルごとに一品ずつ提供されます。
1人1皿ではないです。(路上式は100%です)


超高級の日系ホテルでは、1人1皿のプランもありますが、
まれです。
「それはちょっと。。」と感じる人なら、
事前に「ベジタリアンコース」を主催者に依頼するのがおすすめです。
ベジタリアンは少数派なので、お料理は1人1コースで提供されることが多いです。

しかし、新郎新婦及び来客全員ベジタリアンのケースもあるので、要注意(笑)
ベジタリアンは少数派ですが、披露宴では必ずひとりふたりいるので、
ホテル側にとっては当たり前です。
なので、ベジタリアンコースの依頼は主催者の負担にはなりません。
もちろんお味もおいしいです。


自分の披露宴ではベジタリアンコースを食べてみたいと思いました。
(⌒~⌒)
メニュー
普通のコースなら、
10~12品+デザート+果物が定番です。
路上式は先ほどすこし紹介したため、
ホテル式のメニューを見てみましょう。


その中に一品台湾ならではのお料理をご紹介します。
【花好月圓】

台湾の披露宴の定番メニュー。
白とピンクの湯圓(タンユェン)を油で揚げて、
その上にピーナッツパウダーをふりかけます。
外がパリパリ、中がモチモチ、
大人から子供まで愛される甘いお味で、
新郎新婦の円満をあらわす一品です。
しきたり・マナー
定時に始まらない!
台湾の披露宴の一つの大きな特徴は定時に始まらないことです。
招待状に11時スタートと書いても、実際には12時、12時半スタートがほとんどです。
特にホテル式です。

台北生まれ育ちの私が定時の披露宴聞いたことがありません
理由はいろいろありますが、主に以下でしょう。
- 渋滞による遅刻が多い
- 遅刻への考え方
- やはり実力を披露したい
渋滞による遅刻
台北市の人口密度は東京都の1.5倍と言われています。
台北の市営鉄道は20年前に開業しましたが、
日本のような何時何分に列車が来るシステムがありませんでした。
(ごく最近まで)
そもそも鉄道のない都市もあります。
バスの時刻表がありません。
(最近は「あと何分待つ」のを教えてくれるアプリができました)
日本と違い、長距離のバスが多く、渋滞もあり(スクーター多い)、
何時何分につくのか予測不可能です。

自家用車で行きたくても、
そもそもホテルに十分な駐車スペースがない場合も多いです。
遅刻への考え方
「じゃ余裕をもって行けば?」
と考えるのが日本人です。(笑)
「みんな遅刻するから、早めに着いてもやることないし、気まずいし、私も遅刻しようと」
と考えるのが多くの台湾人です。

若者の考え方は変わりつつあるけど、
お年寄りの考え方を変えるのがなかなか難しい
(´∀`;)
実力を披露するため
「定時に行ったら必ず待たされる」と来客に思わせるのが主催者(新郎新婦の親)です。
なぜなら、
「空席があればみっともないから絶対にスタートさせない」
「8割9割の席が埋まったら始めよう」
「大物の議員さんがまだいらっしゃらないからちょっと待ってて」
と実力を披露する為に、新郎新婦の親は考えます。
この考え方は台湾では深く浸透していたので、
「定時に始まるわけがない」とみんな思います。
私の実体験
「台北で定時の披露宴を開催してやる!」
という強い思いがあった私が、自分の披露宴で作戦対策をとりました。
- 親戚に「絶対に定時に始まる」と事前に強く宣伝する。
- 日本で魅力的な小物を100セット以上を用意し、先着順で来客に配る(Facebookで周知)

しかし、結局は予定より30分遅れになりました。

「席が埋まらないと、新郎新婦の入場ビデオが寂しい」
とお父さんが主張した
( ̄¬ ̄)
全体の流れ
- 新郎新婦入場
- 開宴の言葉(司会者&主賓)
- 乾杯
- 会食スタート
- 新郎新婦の紹介ビデオ
- 新郎新婦再入場
- 余興(歌、演奏、踊り等)
- テーブルラウンド
- 閉宴の言葉(司会者)
- お見送り(写真撮影あり)
人によって余興を多く入れたり、イベントを前後したりすることもありますが、基本的な流れです。
だいたい2~3時間程度です。
路上式はビデオが見れないので、流れはもっと簡単です。
(お腹いっぱいになるのが一番重要?)
日本と似ているところもありますが、
大きく違うポイント2つを紹介します!
- 主賓は上司でも恩師でもない、議員!
- 新郎新婦及びそれぞれの両親はしゃべらなくてもOK!
主賓が議員!?
日本では、主賓あいさつ(新郎側、新婦側からそれぞれ1名ずつスピーチ)の主賓は通常職場の上司や恩師です。
しかし、台湾では主賓が議員のケースが多いです。
衆議院議員(立法委員)もしくは地方議員(県市議員)です。
なぜなら、やはり実力を披露したいからです。
披露宴でのあいさつは台湾の議員の重要な仕事の一つです。
縁起のいい土日ははしご酒で、大変忙しいです。
o(T△T=T△T)o
苦手なら話さなくてもいい
台湾の披露宴では以下の3つのイベントがありません。
- 親への手紙
- 花束(記念品)贈呈
- 代表謝辞
なので、新郎新婦もしくはご両親が人の前でしゃべるのが苦手であれば、
しゃべらなくても全然OKです。

違和感ゼロ (▼∀▼)
【おまけ】路上式は自由
路上式なら、閉宴の言葉の前に帰ってしまう人もいます。
(暑いし、食べ終わったし、忙しいし)

( ̄▽ ̄)
また、地方ではセクシーなお姉さんのグループを招いて、
スペッシャルショーを余興にする披露宴もあります。
私の実体験ですが、
小学生の頃に、台北の緑の豊なところの披露宴に行きました。
途中になぜかお母さんが急に私の目を遮って、
「子供たちはみんな部屋に入りなさい!」という叫びが聞こえてきました。
後で分かったのですが、
上半身スッポンポンのお姉さんたちのパレードがありました。

日本ではありえない話ですが、
「盛り上がる場 = 実力を披露できた披露宴」と考える台湾人もいたかもしれません。

( ̄▽ ̄)
あとがき
気づいたら予想以上に書いてしまいました。
「台湾の披露宴のここがもっと知りたい!」
というリクエストがあればまた更新します。(^ω^)
最後まで見ていただきまして、ありがとうございます。

それでは、ザイジェン!
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